事例紹介(1) 評価のダブルスタンダード

大抵の会社には立派に整備された人事評価制度があります。しかし、そこに定められた評価ルールと実際の評価が関係ない、あるいは、別の評価ルールが存在するとしたらどうでしょうか。

ある大手の通信関連企業では、将来の幹部候補生になった社員は、成果には関係なく昇進していきます。規定では、2年以上A評価をとることが昇進の条件となっていても、関係ないのです。幹部候補生は成果とは関係なく順調に昇進していく一方で、他の一般社員は成果主義のルールに従い厳しく評価されます。

つまり、評価に「表のルール」と「裏のルール」という『ダブルスタンダード』が存在しているのです。このことはどこにも明文化されてはおらず、幹部候補生が誰かは一部の人間しか知らないはずなのですが、“上がる人”が誰かは周りの社員たちも皆わかっています。

この会社のやり方は、国家公務員のキャリアとノンキャリアに似ています。しかし、国家公務員試験では試験という明確な基準によって分けられますが、この会社の場合は不明確な評価のダブルスタンダードによって分けられてしまうのです。

一般社員は、どんなにがんばっても幹部に登用される望みはありません。成果や努力とは関係なく昇進する人が決まっているのであれば、一般社員のモチベーションが保てるはずがありません。「でも、そのことを言っても仕方がない」というあきらめ感が蔓延しています。上司もルール通りに真面目に評価をすると、自分が責められるかもしれないので、本気で評価できません。

評価においてはこれだけ差がありながら、幹部候補生と一般社員の実力の差はそれほどないというのも驚きです。さらに聞いてみると、このグループでは他の関連会社も同じようにダブルスタンダードで評価をしているというのです……。

せっかく立派な人事制度をつくっても、健全な競争原理を働かせないまま本気で運用しなければ、一般社員のやる気を削ぐだけで、力を本当に活用することはできません。
「先の人事が見えている」というのは、組織が崩壊するパターンの一つです。逆に伸びる会社では、努力して実績を上げた人間を登用するので組織が活性化されます。どんなに素晴らしい評価制度をつくっても、社員をダブルスタンダードで評価する文化が存在する限り、社員の持てる力を引き出すことは永久にありえません。

(2008年11月7日)

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