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コラム

(営業の課題解決①) プロセス見える化は手間がかかるというけれど

 営業のプロセス見える化や標準化の話になると、「手間がかかるのではないか?」と躊躇する人がよく居ます。比較論の話ですが、今までのやり方を変えず何もしないのと比べれば手間はかかるのは当然です。しかし、実態を見える化しないまま、現場任せ、あるいは、市場や運などの外部環境頼み(神頼み)で業績アップを祈るだけでよいのでしょうか。

 

 顧客が求めるものも高度化・複雑化しており、時代に合わせて変化対応できない会社は生き残れないのは明白。海外進出にあたってもまず足元の国内でどういうやり方をしているのか見える化できていなければ、日本国内以上のトラブルに陥るのは当然です。

 効率よく業績改善を図りたいのであれば、営業リーダーがプロセスの標準化・見える化に真剣に取り組むことは、これからの営業マネジメントでは最低限の義務だといっても過言ではありません。あれやこれやと理由を並べ、取り組まないようではリーダー失格です。

 

 まずは、細かいことは気にせず、普段行っている仕事の内容をたった1枚のプロセスシートに整理してみせるだけです。最初から完璧を目指す必要はありません。その過程で、必ず真の課題が見えてくる。そして、業績アップのヒントに気づく。「3次元プロセス分析法®は業績アップの処方箋を描くツールです。プロセスシートが、営業などの課題の真因を特定し、業績アップへ導く処方箋となるのです。

 

 正しい処方箋がなければ、業績の伸び悩みという病気は治りません。精神論・根性論などの非科学的なマネジメントは、効果が証明されていない古い対処療法にすぎません。見える化の努力もせず非効率な営業を続けるだけでは、闇夜をライトも持たずに突き進むにも等しい、といえましょう。

 

 日本の誇る製造現場に比べ、営業を含めた非製造分野(オフィスワーカー)は非効率だと指摘されて、悔しく感じているのは私だけでしょうか。しかし、モノづくりでできて、営業でできないはずがありません。違いは、営業は属人的だという誤った常識。科学的な営業マネジメントの欠如。そしてそもそも肝心の「効率化するモノ」が見えないこと。今や、見える化の考え方の理解浸透、仕組みづくりとノウハウの蓄積・共有は待ったなしの急務です。

 

 精神論の象徴だったスポーツ界ですらデータを活用しながら、科学的な戦略・戦術のマネジメントを行うことが当たり前になっている時代です。同様に、これまでは属人的なやり方がまかり通っていた営業の世界でも、まずは、勝ちパターンを組織内で見える化・共有することを当たり前にすべきです。

 そして、工夫やカイゼンを繰り返し、営業員の底上げを行いながら、継続的に営業力を強化していく。科学的な営業マネジメントを行わなければ、世界に取り残され、競合との戦いに勝ち生き残ることもできません。


(2016年01月21日)

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