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コラム

若手育成における基本の「型」

 若手の育成にあたっては、ビジネスの世界においても基本の習得が大切です。そのためには、まず会社が成果につながりやすいプロセスを基本の「型」として明確に示さなければなりません。

 

 そして、担当させたプロセスがきちんとできれば、ほめて認めることが育成のスタートです。その後、暖かく見守りながらこなせるレベルを見極め、少し背伸びするくらいの次レベルの仕事(プロセス)を、段階を経て経験させて成長を支援します。

 

 くれぐれも会社の色に染めるための意味のない洗脳をしたり、見せかけのやさしさで甘やかしたりして、勘違いはさせないようにしてください。最初の3年で基本すら習得できない人間は、結局その後も伸びないことは皆さんも身近で経験されている通りです。

 

 「会社における若手の基礎教育」とは、自社の社員がお客様と接するにあたり、ビジネスパーソンとして身につけておくべき最低限の知識・常識・ルール・マナーなどの基本を習得させ、人前で恥ずかしくない行動ができるようにすることです。その会社を辞めて他の会社に移ったとしても、通用するような汎用性のある基礎力を身につけさせる義務があります。

 

 一方、その会社の中でしか通用しないやり方をたたきこむのは洗脳あるいは調教です。常識としてできなければならないことを教えず、自社の都合を優先させるやり方を教えても、決して成果にはつながりません。逆に顧客から「この程度の教育しかできていないのか」と呆れられるだけです。

 

 しかし残念ながら現実は、顧客のことを顧みない自己都合の教育に固執する会社のなんと多いことでしょうか。他山の石として、顧客を不快にしたり迷惑をかけないように心掛けたいものです。


(2010年06月10日)

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