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悪いのは成果主義?
このままだと成果主義は犯人扱いされ、一時のはやりとして葬り去られかねない状況ですが、成果主義自体がいけないのでしょうか?
今後、成果主義に代わる新しい評価主義や制度が出てくるのかもしれませんが、成果主義のどこが悪いのか検証して本質的な問題を明らかにし、改善していかないかぎり、また同じことを繰り返してしまうことが心配です。評価制度は所詮ツールにすぎないので、次々と名前の新しいツールに頼るだけでは、それがどんなにいいものであったとしても、うまくいくはずがないのです。
成果主義の裏にある真の問題には、二つの側面があります。一つの側面は、目的、設計、運用、負荷の問題です。そしてより重要なのが、もう一つの側面である実態、すなわち“評価に対する企業の文化や土壌(組織文化)”の問題です。評価問題の本質を突きつめていくと、イエスマン人事に代表される好き嫌いに基づく「主観主義」、不公平な運用とプロセス無視による「結果主義」、そして人事評価の軽視・無視・実質的な不在である「人事評価制度の形骸化」に行きつくのです。
(2009年10月31日)