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本当のプロセス評価
「プロセス評価」という言葉は、聞いたことがある、あるいは、自分の会社の人事評価シートの中で見たことがある方もいると思います。
結果だけで評価する成果主義や、がんばっていそうな人を主観で判断する定性評価の限界については多くの企業が認識していて、すでに改善を試みているケースも多いようです。そういった試みの一つがプロセス評価なのです。
しかし、その多くは、目標管理の評価シートの中にプロセスという項目を入れているだけで、肝心の仕事の標準プロセスが定められていないのです。このため、そもそも「プロセスとは何を指すのか?」「どうやってその進捗をはかるのか?」ということが、上司や部下の個々の判断にゆだねられています。人事評価において結局は、上司の好き嫌いや普段のつきあいをもとにした日本的な義理と人情で情緒的に判断されてしまいます。すなわち、本質的にはこれまでの評価方法となんら変わらないのです。
これに対して、私が提唱する「プロセス評価」では、個人の仕事ぶりを「標準プロセス」という単位に分けデータ化してとらえます。それをもとに客観的に評価することで、できるだけ評価者の好き嫌いといった感情を排除した公正さを確保し、評価に対する納得感を高めるのです。
『本当のプロセス評価』とは、あいまいな主観による定性評価ではありません。あくまでも定量評価を基本とするものなのです。
それにより、普段“努力している”プロセスが認められるようになります。これまでは、縁の下の力持ち的な業務を任されていたり、自己アピールが苦手であったため評価で損をしていた人でも、その働きが見えるようになり、貢献度が認められるようになるのです。
(2009年01月23日)