考えるのは誰の仕事?

営業の〝おかしな常識〟の話です。私が商社に勤めていた1980年代の半ば当時は「営業はまず結果を出せ。結果を出さないやつはものをいう資格がない。プロセスを語るなど10年早い!」といったふうに教えられました。

ある時、直属の上司ではないのですが、プロジェクトを一緒に進めていた関連部署の先輩上司からビーンボールを投げられました。わけのわからない理不尽な指示です。さすがに、どうやればよいのか進め方のイメージすら浮かばないので困惑し、何かヒントでももらえないかと思って質問しました。「どうすればよいのでしょうか?」。ところが、その答えは予想外のものでした。「それを考えるのはおまえの仕事だ」。薄ら笑いを浮かべ意地悪そうな顔をしながらそう言ったのです。

指示は出すが、上司はその具体的なやり方は教えない。考えるのは上司の仕事ではない。考えるのは部下の仕事ということでした。「じゃあ、あなた(上司)の仕事は何ですか?」と思わず言い返したくなりましたが、そんなことをしても無駄だと感じたので、喉まで出かけたその言葉をぐっとかみしめました。

今から思い出せば、指示を出した上司自身も自分ではどうすればよいか分からなかったのだと思います。本人も同じような理不尽なやり方をされたので、それが当たり前だと流されて何も考えずに、同じことを繰り返しただけなのかもしれません。他の上司に聞いてもおそらく同じような反応だったと思います。今ではその頃の営業マネジメントがいかに貧弱だったかを表すネタのひとつです。

人財育成の世界では、自分で考えさせることの大切さが推奨されていますが、それは組織として育てるという気持ちがあることが大前提。このケースは違います。何事もまずは基本先にありき。人事育成もしかり。数学で基本の方程式を教えないまま、いきなり応用問題を解かせるようなことをさせるのは論外です。

営業の世界には、「何も教えず指示だけ与えて自分で考えさせる」あるいは「属人的なやり方が当たり前」という〝おかしな常識〟がいまだに存在します。責任放棄であり、マネジメント不在ともいえます。上司自ら考えることを怠るのは思考停止を意味し、ノウハウの共有や科学的なやり方の模索を妨げる以外の何物でもありません。

考えるのは誰の仕事?

(2015年11月5日)

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