コラム

思考停止


経営課題についてコンサル先で話をしていると、違和感を覚える時があります。新聞などで取り上げられるちょっと難しい課題の話になると、「(この課題解決は)難しいですよね・・・」とため息をつきながらつぶやき、よく考えもしないのにわかったような顔をして、それ以上考えようとしないのです。

こうなると、いくら解決の提案やヒントを投げかけても無駄、馬の耳に念仏です。人の意見に背を向け、殻を閉じたカタツムリのようにもはや何も聞く耳を持たなくなります・・・ まさに「思考停止」状態です。


思考停止を生み出すのは先入観による「思い込み」。根拠のない「あきらめ」。そして自ら解決する意志のない単なる「勉強不足」です。

すぐ効く特効薬のような解決策はそう簡単には見つからないものですが、まずは課題意識を持つこと。次に解決のヒントを得るために本を読むなどして情報を集め知見を学ぶ。あきらめずに自分でも考えながら、具体的な解決の糸口を探らなければなりません。

そして、解決の方向が見えたら仮説とシナリオを立て、試行錯誤を繰り返しながら一歩でも解決に近づこうとするねばり。課題を解決するのはきれいに整理された机上論ではなく、様々な手法を試し周囲を巻き込みながら泥くさく「やり抜く力」です。


思考停止に陥りやすい現実的なテーマとしては、例えば新規事業強化や残業削減などが挙げられます。ところがこういった一見手間のかかりそうなテーマも次のような5つのステップで考えてみれば、解決の方向性が見えてくるものなのです。


新規事業強化であれば、①新規顧客開拓でやるべきことの明確化 ②顧客接点と案件数を増やすためプロセス強化 ③組織的営業や分業の実践 ④KPIを含めたプロセス取組の測る化・見える化 ⑤プロセスを評価する方向へ人事評価制度を変更。(詳しくは、コラムNo.79 新規顧客開拓を強化したい を参照)


残業削減であれば、①基本施策の徹底 ②残業実態の「見える化」③残業の原因となっているプロセス(ボトルネックになっている業務)の明確化 ④組織的分業による負荷減らし ④残業を減らしながら業績アップを図る残業削減方法の制度化。(詳しくは、コラムNo.78 残業を減らしながら業績を上げる を参照)


気をつけなければならないのが、人々を思考停止に導く罠が気づかないところで周りに仕掛けられているということです。

ブラック企業的な体質の組織の権力者は、社員をコントロールするために思考停止状態を意図的に作り出します。特に何が正しいかではなく誰が行ったかの方を重視する権威主義的な組織では、思考停止になることが強要されます。あるいは、「和をもって貴し」を美徳とする日本的な文化は、余計な軋轢を生みださないようにという気遣いが思考停止を育む温床にもなります。


国家権力と結びついた新聞や雑誌などのメディアは、プロパガンダを唱道しながら読む人々を思考停止に誘導しようとするものです。

企業内では思考停止はカイゼンやイノベーション、そして変化対応のための進化を妨げます。「会社のために・・・」という一見美しそうな大義名分は、時に不正や法律違反という悪すら生み出します。


世知辛い世の中では思考停止のままでいる方が、ある意味楽かもしれません。しかし楽であることは見て見ぬふりをすることに他なりません。そんなつもりではなくても、実は共犯であることに気づかなければなりません。思考停止でいることは確実に緩慢なる衰退への道を意味します。


(2017年5月12日)

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