コラム

工場のようにプロセスを見える化


プロセスマネジメントで営業プロセスを見える化するという考え方は、簡単にいうと、工場における工程管理の手法を営業にも応用したものです。


(図: 工場の手法を営業にも応用)
”工場の手法を営業にも応用”

図は、工場の生産プロセス管理手法を、営業に応用するイメージを表しています。生産プロセスでは、設計、部品調達〜確認、組立、製品完成後の検査という工程の区切りを見える化して管理します。同じように、営業プロセスでも、面談内容、提案作成〜提案・プレゼン、見積提出〜条件交渉、予算化という営業進捗における節目のポイントを見える化するのです。


実際の製品に例えてみましょう。自動車などの製品をつくる際に、能力の高い一人の職人がすべての作業を行うというやり方も可能です。しかし、一人ではつくる量に限界がある。また、時々の調子で品質にばらつきが出てしまう。あるいは、その人が病気などで休めば製造工程が止まってしまうリスクもあります。


こういった事態を避けるため、工場では、図のように製造途中の工程をきちんと切り分け、適材適所で人を配置して、工程ごとにカイゼンを続けるやり方をとっています。このように製造工程を各工員の属人的なやり方に頼るのではなく、過去の失敗例・成功例を活かしながら、どうやって良くしていくのかを継続的に相談し、そこから導き出されたカイゼンノウハウを共有しているのです。その結果、特定の人に頼ることなく高品質)の製品が効率的に生産できるようになっているわけです。


製造現場では、プロセスマネジメントという横文字の言葉が使われているわけではありません。しかし、世界に冠たる日本の製造業では、トヨタにおけるカイゼンを代表的な例として、こうした生産効率向上の仕組みづくりが当たり前のように行われています。こういった地道な日々の努力=カイゼンが日本の製造業、そして日本の経済の基盤を支えてきたのは皆さんご存じの通りです。


一方、営業や間接部門などのホワイトカラーに目を向けてみるとどうでしょうか?営業を例にとってみると、私もすでに100社を超える企業の営業力強化コンサルティングの場面で様々な話を聞いてきましたが、そのやり方やマネジメントの方法は、驚くべきことにここ30年ほど本質的には変わっていないのが実態です。


では、30年間変わっていない営業のやり方とはどのようなものでしょうか?それは精神論や根性論、下への仕事の丸投げ、あるいは、根拠のない一方的なノルマの押しつけといった、非科学的なやり方が今でもまかり通っていることです。成功・失敗パターンを共有することもなく、同じ過ちを繰り返すこともあります。


かつては精神論・根性論に頼りがちだったサッカーやバレーボールなどのスポーツですら、トップレベルではデータを分析し、データや数値に置き換え見える化して、科学的な戦略・戦術を練る時代です。

身体能力や個人力では、外国人選手に太刀打ちできない日本人選手は、強みであるチームワークや勤勉さ、小柄ゆえの俊敏性を活かすために、基本部分における科学的準備が欠かせません。


トップレベルの戦いにおいて技術的に差がない本当に最後の最後の勝負の場で勝敗を分けるのは、メンタルの強さであることも多々あります。しかし、そこに至るまでは科学的なトレーニングを行い、基本的な体力・技術習得の後の話です。精神力だけで戦えるほど甘くはありません。ビジネスの世界も国内外の競争相手に打ち勝つためには同じなのです。


トヨタのカイゼンは、工場の生産プロセスを管理する手法ですが、プロセスマネジメントは、ホワイトカラーの仕事のやり方を科学的に分析し生産性を向上させるために必ず必要な手法だと考えるべきです。


(2014年9月2日)

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