コラム

本音と建前


日本社会でよく使われる「本音と建前」の由来をご存じでしょうか?

新築の家を建てる際に、棟上げ(むねあげ)を祝い家が無事であるよう願う神道の祭祀を「上棟式」(じょうとうしき)と言います。上棟式は、建前(たてまえ)とも言います。


棟梁達の間で語り継がれてきた話ですが、「建前」というのは、もともとある女性を供養する儀式として始まったそうです。それは、こんなお話です・・・


昔、有名な棟梁がいました。明日が建前という前の晩になって、その棟梁が自分のミスに気づきます。玄関の柱を短く刻んでしまい、どうして収まりません。棟梁は、自分の未熟さに死のうとまだ考えました。


それを見た棟梁の奥さんが、自分が代わりに死んでも良いとまで思い、棟梁に酒を飲ませて寝かしつけ寝ないで考えたのが、3つの枡(1升枡・5号枡・1合枡)を使って補修する枡組と言う方法でした。

翌朝目覚めた棟梁は、奥さんの差し出した枡を受け取ると、柱の足りない分を補い事なきを得ました。


ところが、彼は「いくら夫婦といえども、妻がいつ何時このことを話すかわからない。もともと他人ではないか。それにいつ別れるとも限らない」という疑心暗鬼に駆られてしまいます。“ばれたくない”というちっぽけな見栄と意地、自分の恥が表に出るのを恐れた棟梁は、なんと奥さんを殺してしまったのです。


殺してから棟梁は己の犯した罪を悔い、未来永劫弔うと心に誓い女の七つ道具(口紅・鏡・櫛・かんざし・おしろい・こうがい・かつら)を棟の上に飾って供養したというのが始まりで、建前の儀式となったそうです。


「ホンネ」で尽くした女に対し「タテマエ」にこだわるあまり妻を殺してしまった男のつまらぬ見栄や意地。これが、「本音と建前」の由来です。


実は戦前までは「本音と建前」という言葉は一般的ではなく、使い分けるような人はほとんどいなかったそうです。戦後、会社員が多くなるにつれて、本音と建前を使い分ける人が増え、言葉としても広がりました。


日本の会社で働く会社員は、会社や組織の利益のためであれば、個人を抑えて尽くすのがいまだに一般的です。「建前」を重視しすぎると、時として物事の道理や本質を見失ってしまう・・・ 一歩間違えば、この棟梁と同じような人の道をはずれるような過ちを犯す可能性が誰にでもあるのです。他人事とは思えない悲しいたとえ話です・・・


(2013年2月15日)

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